転職もアリかなと思いながら、転職サイトを見てみたら、個性豊かなホームページが目に留まりました。
ありきたりなホームページの会社が多い中、塗料の持つ夢を語りながら、会社のアイデンティティーをしっかりと表現していました。 ターゲットは、日本のモノづくり<工業製品や自動車>に用いる塗料販売とわかりました。少し興味が湧いてきました。
なんの経験も無い自分に務まるのかな?当然ながら、一瞬不安がよぎりましたが、中学校入学時、未体験のクラブ活動に初めて参加した時に、先輩から掛けられた言葉を思い出しました。
「最初は誰でも素人 心配ないよ エイヤーっとやってみいや」「やってみると 出来たやん」
そこで思い切って面接を受けることにしました。
ホームページと同じように社長から塗料の魅力と未来を聞かせてもらいました。
一日の会社の流れ、組織の構成など説明を受け、会社の将来性と自分と同じ境遇から出発した若い仲間に囲まれて仕事ができるのを聞き、それが決め手となり、この会社で働きたいと自然に意欲が出て、入社を決意しました。
まずは、朝9時過ぎ先輩の車に緊張しながら同乗し出発です。
お客様は町の自動車鈑金塗装屋さん、車ディーラーの美しい工場、守衛さんの厳格な生産工場等、先差万別で驚きましたが、その生産システムの多様性は正に日本経済根幹と感動です。
「この感激を忘れないでね」と先輩からアドバイスを頂きました。
入社後3ヵ月頃までは、先輩と同行が中心でした。配送や営業のお手伝いをしながら徐々に製品知識を得て、ユーザー様とお近づきもしました。少し慣れてきますとユーザー様から野球やサッカーの話が出てきて、ホッとする一瞬です。
一方、会社の仲間とは、わいわいがやがや、和やかな雰囲気の中で話し合いながらも、その中にも規律があり、会社が目指す方向にブレは無いなと感じました。仕事に関しての全員のひたむきさがこの会社の魅力の一つです。
「千里の道も一歩から」正にこれです。
休日は年間スケジュールが立ててあり、それに沿って遊びの計画も立てられます。勤務時間も全員18時台で退社し明日に備えています。待遇については、細やかな配慮があるようで安心です。
半年を過ぎた頃、たまたまユーザー様とのタイミングの良さで、説明しました新製品を買って頂けるチャンスに恵まれました。その日は、メチャクチャ嬉しかったです。会社の先輩からも”はなまる”の祝福を受けました。更に後日、そのユーザー様から使って良かったと褒めて頂き、又感動です。
およその1日のスケジュールを自分で立て、少しずつ巣立ちの練習をしながら、本筋の「塗料と塗装」に興味がわいてきた頃です。
入社後8ヶ月頃になりますと業界紙情報から、この業界で取得可能な資格が、解ってきました。
会社が危険物や劇毒物の取扱資格取得を応援してくれる事を聞き、将来役立つ免許であり、「塗料、塗装」に更に研鑽したくなり本屋へ行きました。塗料販売関連で「塗料マイスター」というユニークな資格制度があり、取得した先輩からの試験の苦戦振りを聞きました。俺の番になったら、やるぞとファイトが出てきたのを思い出します。
早いものです入社後1年が経ちました。
独り立ちとは言われませんが、先輩のバックアップ受けながら、一人でユーザー様回りが何とか出来るようになりかけてきました。不安満載ですが、一旦会社を出発したら、自分の責任で会社を代表し、ユーザー様と対応しなければなりません。
雨の日も風の日もありますが、晴天の日は、必ず来ます。
お客様の喜ばれる一瞬は、例えようのない感動です。
お客様の喜びは、自分達の喜びです。
この感動を求めて日々を過ごしています。